何か生き物を飼っておられますか?
我が家には毎年お祭りでもらってくるメダカが数匹います。
春、暖かくなると、メダカは食欲旺盛になり産卵の時期を迎えます。
親メダカのお腹に卵がついたままになっていると、
他のメダカに食べられてしまうので、
卵は水草などに産み付けさせるといいそうです。
近所の用水路へ水草を採りに出かけてみると…
思いがけず子どもの記憶に思いを馳せることになりました。
用水路は田植えに合わせてたくさんの水が流れていて、春の花も咲いています。
子どもの頃、シロツメクサで花冠を作ったけど、
今はもう作り方を忘れちゃったな…
今の子ども達も花冠を作るのかな、なんて思ったりします。
この用水路は水底が見えるほど透明度も高く、
小さな生態系ができています。
メダカやエビ、カワシジミなどさまざまな生き物たちも生息しているのです。
夏にはハグロトンボも飛んでいる、自然豊かな里地里山の風景ですね。
小さな生態系のある水辺では水草もこんなにたくさん。
「じゃあ、帰ろうか?」私が息子に声をかけると…
「まだまだー!」と言う息子。
そう、ここからが息子にとって本番なのでした。
まずはお尻をつけて、腰までしっかり浸かってズボンを濡らします。
“不意にかかった水はとっても嫌なのに、
自ら浸かる水はなんて楽しいんだろ〜♪”
その気持ちだけは私にもわかります(笑)
腰まで水に浸かった後は裸足になり
“次なる冒険を考えてワクワク☆”。
息子にも自然と笑みが浮かびます。
用水路にかかるトンネルを抜けると竹を発見!
男児の遊びには棒が必須です。
これさえあれば楽しさ100倍!
“何か生き物がいないか、
何か叩けるものがないか”と歩きます(笑)
手にはしっかりビーチサンダル。
四つん這いになりながら次は何を狙っているのでしょう。
子どもの世界は大人の世界よりずっと小さいはずなのに、
見えている世界はとっても広いのです。
母は「頭にクモの巣ついてるよ」と
言いたくなりますが、本人はおかまいなし。
息子にとっては、髪についたクモの巣<探検 なのでした。
“水の中を歩くだけなのに裸足ってなんて気持ちがいいんだろ〜”。
息子の清々しい笑顔を見ていると、
こちらにも清涼感が伝わってきます。
くるぶしまで浸かった小さな足の息子を羨ましく感じてしまいました。
何でもない夕方の時間。
すぐそこまでのお散歩が、子どもの記憶に残るのかな…
いつか大人になった時、
この日のことを覚えてくれているだろうか。
ふとそんなことに思いを馳せてしまうのでした。
日々の暮らしの中で過ぎていくたくさんの時間。
すべてを記憶することはできないけれど、
親子それぞれのひと時が
大切な記憶の1ページになっている。
そう感じた初夏の夕暮れでした。